若冲と江戸絵画-プライスコレクション-行ってきました 東京国立博物館
4日から一般公開の「若冲と江戸絵画-プライスコレクション-」行ってきました 東京国立博物館・平成館で8月27日まで開催されています
公式ブログのリンクと若冲の公式サイトのリンクです
[http://d.hatena.ne.jp/jakuchu/20060704]
[http://www.jakuchu.jp/]
初日で混雑が心配されましたが音声ガイドを聞きながらゆっくりと観ることができました(ラッキーでした)最近の江戸期のすばらしい展示が続いていますが名古屋ボストンの肉筆画浮世絵展に引けをとらぬすばらしい作品が集まっています。プライスさんのコレクションのすばらしさを再発見いたしました
個人的には若冲の表現のすばらしさは言うまでもありませんが、長沢芦雪や円山応挙の作品が素敵でした
是非是非実際の作品をごらんになってください
今回の展示で一番のおすすめはひかりの当て方によって作品の見え方が異なることを体験することのできる最終展示室4の展示です。
ポイントは
●ひかりの種類を蛍光灯とハロゲンスポットの2種類の光源を使う
●それぞれのひかりを自動調光して色温度の高い蛍光灯のひかりと色温度の低いハロゲンのひかりをミックスして変化させます(1分ほどゆっくりと鑑賞しないと気がつかないです)
●光源の位置を作品の両サイドで目線の高さと天井からの2種類の位置から作品に光を当てています。(屏風など本来は座敷においてある場合日中は障子越しの拡散自然光が横から入ってくるひかりで鑑賞するのが本来の姿)
●金箔を張り込んだ作品は本来は行灯やろうそくのひかりでも見えるような工夫をされているためにハロゲン光源の調光された弱いひかりがきれいに見えるはず
●緑の葉や青い色彩や白い鶴の姿などは蛍光灯の色温度の高いひかりで当てると浮き出て鮮やかに見える
反対に赤やオレンジの色彩は色温度の低いハロゲンのひかりを当てることで浮き立ち目立つが、緑や青い色はくすんでしまう
実際に美術品に光を当てる場合は上記のようなことを意識しながら当てていきますが、基本的にはその作品が生まれたときのひかりの再現が一番適切なひかりと言うわけです、燭台の薄暗い部屋で鑑賞することが多かった頃の印象派の油の作品はあまり強いひかりを当てずに色温度の低い低照度のひかりが作品によく似合います。仏像などは本来目線より上に置いてあることが多く燭台やたき火などの作品より下からのひかりで当ててみるのが本来の見え方だと思います。
また積極的なひかりの当て方としては作品がひかりを表現している部分に積極的に光を当て込んだり絵画全体にひかりを当てずに意図的なメリハリをひかり(ライティングに)よって演出することも可能です。
そのようなひかりの効果を実際の美術品を使って検証できる機会は関係者以外は皆無だと思いますので今会の第4室のひかりの変化によって作品の見え方が大きく変わる体験をしてみてください
ライティングの善し悪しにより作品の見え方がこんなにも違ってくることを体験できると思います
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